• 2019.08.29

新たな熱中症対策「OP水冷服」

例年暑さが厳しくなっている夏の作業現場。

そんな現場の暑さ対策に画期的な製品が登場しました。

熱中症対策用スーツの販売を行う大沼プランニング(本社・宮城県名取市、代表取締役・大沼敏男氏)は水冷式の暑さ対策用着衣スーツ「OP水冷服」の販売をスタートさせました。

ベストに付帯されたチューブに冷水を循環させ、効果的に身体を冷やすことで熱中症の予防に効果を発揮します。塗装工場や炎天下の作業現場での熱中症対策アイテムとして期待ができそうです。

厚生労働省によると平成30年の職場における熱中症での死傷者数は1,178名と平成29年の544名に比べても倍増、企業の熱中症対策が急務となっています。

塗装の現場も例外ではありません。特に工業塗装の現場では、基本的に密閉空間の中で作業を行うため、30℃、場合によっては40℃の高温下での作業が強いられています。そうした工場内で使用される暑さ対策として代表的なのが大型の扇風機やミストを散布する空冷装置。

しかし、塗装工場の現場ではゴミブツや水分が巻き上がり塗装品質に影響を及ぼす可能性もあるため限定的にしか使用できません。また、建設現場などでよく見かけるファン付きの空調服は、膨らむため動きづらくなる、製品によっては清掃などファン部分の手入れが必要といったデメリットがありました。

今回の「OP水冷服」は、そんな塗装現場の声を解消する熱中症対策として開発されました。

同品は水冷式体温冷却服「クールシャツシステム」を採用。このシステムは服の全体に張り巡らされているチューブに冷水を循環させることで体全体を冷やします。

■用意するもの

・ペットボトル

・水

■使用方法

凍らせた保冷剤やペットボトルを循環用の水と一緒にクーラーユニットに装填。ベストを着用してクーラーユニットとホースを連結し、スイッチを入れ冷却します。

■ポイント

ペットボトル3本で90分以上の冷却機能を維持でき、想定する稼働時間に応じて予備のバッテリーや冷却材を準備すれば長時間の冷却にも対応できます。

作業者は手元にあるボタンで オン/オフ の切り替えが可能なため体の冷えすぎも防げます。

必要なのはペットボトルと水、バッテリーの充電費用だけなのでランニングコストも抑えることができます。

仕事中に作業者が熱中症になった場合、労働災害と認定されれば損害賠償に発展する可能性もあります。熱中症対策は従業員を危険から守るだけでなく、企業のリスクを回避することにもつながるのです。

「毎年猛暑が常態化、人材不足の背景もあり、労働環境を改善して従業員に長く働いてもらいたいという意識が高まっている。現在、工業塗装の現場を始めとした工場や建設現場でも引き合いをいただいており、販売拡大につなげていきたい」(大沼社長)と展開を加速させています。

「OP水冷服」問い合わせ 大沼プランニング・クールシャツ事業部 電話022-381-7021

ニュース掲載記事:コーティングメディアオンライン