ALCとサイディングは何が違うの?それぞれの特徴について解説!

ALCとサイディングは何が違うの?それぞれの特徴について解説!

外壁には様々な種類があり、なかでも多くシェアされているのがALCとサイディングになります。

そこでALCとサイディングの違いは何なのか、性能や耐久性といったメリットとデメリットなど塗装費用についても解説します。

 

ALCの特徴

ALCとは「Autociaved Lightweight aerated Concrete」の頭文字をとって名付けられたもので、ALCの主成分は、珪石・セメント・生石灰・石膏・アルミニウム粉末などです。通常のコンクリートの約1/4という軽量さが最大の特色で、無数の気泡があることから「軽量気泡コンクリート」とも言われています。

またALCの厚さは75mm以上の厚型パネルと35mm~75mmの薄型パネルがあります。厚さ75mm以上は主に鉄骨造、鉄筋コンクリート造などの耐火建築物に使用され、厚さ35mm~75mmは木造や鉄骨造に使用されます。

人体に無害でリサイクルも可能という環境に配慮された現代的な建築資材で、強度も高く、耐火性・遮音性・断熱性に優れています。

 

ALCのメリット

■耐火性が高い

材料がコンクリートなので、ALCは耐火性の高い特徴があります。国土交通省による耐火構造の認定を取得しており、非常に耐火性の高い壁材です。

 

■遮音性が高い

ALCは発泡性の素材であることから遮音性の高い壁材です。防音壁としても使用する材料であることからも遮音性の高さを表しています。

 

断熱性が高い

ALCは壁材の中では断熱性の高い建材です。グラスウール(ガラス繊維でできた、綿状の素材である断熱材)などの断熱材と併用することで住宅の断熱性を高めることができます。

 

■住宅への負担や工期が掛からない

軽量であることで、住宅への負担や施工の負担などが軽くなり工期短縮も可能です。

 

 

ALCのデメリット

■防水性が低い

気泡が多くある建材なので長時間水分が表面にかかると水が内部の気泡に浸透し耐水性能が低下します。

 

■仕上げ材に依存する

防水性に関しては仕上げ材の機能に依存します。防水性や耐久性の低い塗料を使用するとことで耐久性が著しく低下します。

 

■コーキングの劣化

サイディングをつなぎ合わせるのにコーキングが使われていますが、塗装と比べて比較的耐久性が低く、大体7~10年程度で打ち直す必要があります。

 

 

サイディングの特徴

サイディングとはセメント質と繊維質を原料とする外壁材です。近年モルタル壁に代わって、戸建住宅の外壁材では日本で一番使用されている板状の外壁材の総称です。

またサイディングの厚さについて、以前は12mmが主流でしたが、現在では14mmや16mmが主流となっています。(現在12mmのサイディングは販売されていません。)中には35mmの厚さのある本物の石のような風合いのサイディングもあります。

サイディングの種類は、窯業サイディング、金属サイディング、木製サイディング、樹脂サイディングなど豊富で、デザイン性・施工性に優れており、タイル等より低価格になります。

サイディングのメリット

■デザインが豊富

ALCと比較すると圧倒的にデザインの種類が多く、お気に入りのものが見つかりやすいです。おしゃれなデザインが多いので若い世代に人気です。

 

■コストがかからない

工場で製造されたパネルを貼付けるだけで施工できるため、施工費用も比較的安価に抑えられます。

 

工期が掛からない

工場で製造されたパネルを貼付けるだけで施工できるため、工期が掛からなくて済みます。

 

■経年劣化が少ない

ひび割れや塗装のはがれが少なく、汚れもつきにくいため、綺麗な状態を保ちやすいです。

 

 

サイディングのデメリット

■寿命が短い

サイディングはメンテナンスを行っていたとしても30年が一般的と言われていますので、40年、50年住む予定の場合は張り替え作業が必要になります。

メンテナンス頻度は10年~15年おきが一般的です。

 

■コーキングの劣化

サイディングをつなぎ合わせるのにコーキングが使われていますが、塗装と比べて比較的耐久性が低く、大体7~10年程度で打ち直す必要があります。

 

■サイディングの差し替えがない

デザインが多い反面、デザインの入れ替えも多い為、10年も経つと以前のサイディング柄が無くなってしまっている場合があります。

 

 

ALCとサイディングの塗装費用について

ALCもサイディングも修繕方法は塗装、重ね貼り、張替え等がありますが、劣化が軽い場合は塗装を行う修繕工事が多いです。

どちらも塗る塗料によって費用は異なります。

ALCは価格がやや高く、約5,500円~10,000円/㎡で、よりグレードの高い塗装を行う場合は約2,000円~5,000円/㎡を加算する必要があります。それに対してサイディングは様々な材質がありそれによってコストが異なりますが、一般的な窯業系サイディングだと一枚あたり3,000円~10,000円/㎡と価格は控えめです。

また、ALCは塗装によって防水性を維持するもので、施工者の技術力が必要な為、必然的にサイディングより高くなる可能性があります。

 

 

♦ ♦ ♦ まとめ ♦ ♦ ♦

ALCは強度も高く、耐火性・遮音性・断熱性などメリットが多い建材になります。しかし防水性は塗装によって維持されるため、劣化が進むと水が浸食してきます。よって早めに対処する必要があり、10~15年の周期で定期的にメンテナンスが必要になります。また、塗装の費用に関してはサイディングより高くなります。

サイディングはデザインが豊富で見た目にこだわることができます。しかしデザインが多い反面、デザインの入れ替えも多い為、10年も経つと以前のサイディング柄が無くなってしまっている場合があります。

ALCもサイディングもパネルになっており、コーキングでつなぎ合わせているので約7~10年程度でコーキングを打ち直す必要があります。

 

 


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